自然環境情報図の植生図GISを使って林縁からの距離を求める方法(ラスター)

生き物の生息環境をGISで抽出するときに、林縁からの距離を利用したいことが良くある。そこで、自然環境情報図の植生図GISを使って、林縁からの距離を算出する方法を紹介する。

  • 植生図GISの中にあるvg_a.csvに属性名rinenを追加。
  • rinen属性に、群落名を見ながら、森林:1とそれ以外:0を入力。簡易的に振り分けるなら、自然度6〜9を森林にすればよい。
  • ArcGISにvg_a.shpとvg_a.csvを読み込んで、Major1をキーにして属性結合する。(投影法は、UTMとか平面直角座標系に変換しておく。)
  • rinenをキーにラスターに変換。解像度は50mぐらい。(ここでは説明のために、ラスタ名をrinen_rstに)
  • ラスタ演算で、rinen_rst2 = con( [rinen_rst] == 1 , 1 ) を実行して、森林部分以外をnullにする。
  • ラスタ演算で rinenkyori = eucdistance( [rinen_rst2] ) を実行して、森林からの距離を出す。これが林縁からの距離(森林の外側の距離)が算出される。
  • 森林の内側の距離を算出したい場合は、森林部分をnullにして、距離を算出すればよい。

ArcGISでの方法を紹介したが、フリーのGISであるGRASSでもできる。↓