自然環境調査では、地点ごとの確認種リストを作成します。この確認種リストから、自己組織化マップ(SOM)を使って、調査地点をグループ分けする方法を紹介します。
1.以下のような調査結果をEXCELで作成します。
調査地点 | アカネズミ | ヒメネズミ | カワネズミ | ドブネズミ |
地点A | ○ | ○ | ||
地点B | ○ | ○ | ||
地点C | ○ | ○ | ○ | |
地点D | ○ | ○ | ||
地点E | ○ | ○ | ||
地点F | ○ | ○ | ○ |
2.確認された地点→1、確認されていない地点→0にして、csvで保存します。
調査地点 | アカネズミ | ヒメネズミ | カワネズミ | ドブネズミ |
地点A | 1 | 0 | 1 | 0 |
地点B | 0 | 1 | 1 | 0 |
地点C | 0 | 1 | 1 | 1 |
地点D | 1 | 0 | 0 | 1 |
地点E | 1 | 0 | 1 | 0 |
地点F | 1 | 0 | 1 | 1 |
3.Rを起動してパッケージ→パッケージのインストールで"kohonen"をインストールします。
4.Rのコンソールで以下のように入力します。
#ライブラリ読み込み library(kohonen) #csvデータ読み込み data <- read.csv("data.csv",header=T,row.names=1) #0〜1で標準化して、2×2の格子状の地図で、学習回数500回で、somデータを作成 dataSOM <-som(scale(data),grid = somgrid(2,2,"rectangular"),rlen=500) #似た地点が同じ格子、近くの格子に入るポジショニングマップを表示 plot(dataSOM,type="mapping",labels=rownames(data),main="ポジショニングマップ") #2×2の格子ごとに、似た地点が何個あるかをグラフに表示 plot(dataSOM,type="counts",main="各ユニットのオブザベーション数") #2×2の格子ごとに、その格子の特徴を表示 plot(dataSOM,type="codes",main="コード情報") #データの収束具合をグラフに表示 plot(dataSOM,type="changes",main="類似度の変化")
確認された種が似ている調査地点が、近くにプロットされています。
※kohonenライブラリは、グリッド数が地点数より多いときに使えます。
※somライブラリというのもあります。
原理を知りたい方は、↓を読んでみてください。